以前、Lei05の音声外部出力用の切り替えスイッチを自作したのですが、その時の記事の記録メモです。
「USBスピーカー」と「USB-DAC」を同時に使用できないので、スイッチを自作して切り替えようという内容です。
※記事が長くなったので、パートを2つに分けました。
今回は前回の記事の続きです。
スイッチ自作の目的
別の記事で紹介した、「USBスピーカー(MS-P08UWH)」と「USB-DAC(SB-PLAY3)」の2つを車内で切り替えて使用できないかと考えて、USBデバイスの切り替えスイッチを自作してみました。
2つを同時に使用する事が出来ないので、使用する場合はどちらか1つのみになります。
USBの切り替えスイッチの自作に関しては、ほぼ素人で簡単なUSBの仕様しか理解していない状態で、実験的にやってるところが多いので、余り情報を鵜吞みにせず、ネタ的に参考にされてください。
自作してみて分かった情報や、問題点なども紹介する予定です。
前回までの内容
2台のUSB機器を切り替えるスイッチを自作するにあたり、配線図を作成して、それをもとにUSBケーブルを加工して簡易的なスイッチを作成して、動作検証して、わかった問題点などをまとめ、スイッチ購入までやりました。
今回は、実際にスイッチにコードを半田付けして、動作テストし、クルマに取り付けるまでやってみます。
DPDTスイッチを購入
DPDT型のラッチスイッチを購入。
価格は送料込みで700円前後で、もっと安い物もありましたが、海外からの発送で到着まで2週間以上時間がかかったり、不良品もあるようなので、到着日数と信頼性で重視で選んでます。
あと、Lei05関連で最低でも2Aの電力を消費するので、5A対応の物をチョイス。
商品名 | トグルスイッチ |
タイプ | DPDTラッチ |
ピン番号 | 6 |
ポジション | 2 |
電圧電流 | AC 250V 5A |
取り付けねじ径 | 12mm |
本体サイズ | 2.5 x 1.5 x 1.5cm |
全体の高さ | 40mm |
素材 | 金属、プラスチック |
正味重量 | 20g |
パッケージ内容 | トグルスイッチ1個入り |
実物写真
車のスイッチパネルのカバーと大きさ比較してみました。
この空カバーに穴をあけてスイッチを埋め込む予定で、大きさは何とかギリギリ入るぐらいです。
スイッチの動作チェック
部品だけで図面も何もないのでとりあえず、テスターでスイッチを動かした際の挙動をチェックしてみました。
一応、動作は正常のようで、スイッチを入れた時のショートする端子は以下のようになっていました。
スイッチを左に倒した場合
スイッチを右に倒した場合
スイッチの挙動
上の写真のように中央の2つの端子が、共通の配線になってるようで、レバーを倒すことで接点を左右に振り分ける仕組みになっているようです。
レバーを倒した方と逆側の端子2つがONになる仕組みで、見たままなのですごく分かりやすいです。
スイッチに、配線を半田付け
前回、作成した配線図通りに線を繋いでいきます。
「USB-OTG」側の「赤」「緑」の配線を、スイッチの中央2つに半田付けして、「USBスピーカー」と「USB-DAC」側の各、赤、緑の配線を左右に半田付けする形です。
半田付けして完成。
USBケーブルを加工する際の注意点
前回の記事でも注意書きで記載しましたが、USBコード内の「赤、緑、白、黒」の4色のコードの長さは、均一に揃えないと、不都合が出るUSB機器があるようなので、当初は「赤」と「緑」のみを延長してギボシ加工する予定でしたが、中止して、直接スイッチに半田付けする方法に切り替えています。
コードを揃えなくても、USBマウスや、一部のUSB機器は動くのですが、高速通信をするような精度を求められるUSB機器を使用する場合は、不都合が出る場合があるようなので、できるだけUSBのコードの長さを揃えた方がいいようです。
上記の問題で、前回行った延長コード+ギボシ加工処理は、すべて取り外しています。
自作スイッチを動作チェック
自作スイッチの完成後、いきなり電源を入れる前に、テスターで軽くチェックしましたが、異常ありませんでした。
その後、故障しても問題ない「有線接続の光学式USBマウス」で電源が流れてることを確認し、パソコンに接続して問題なく動くことを確認しています。
最後に気になるLei05との接続テスト。
とりあえず、手持ちのAG03と、無線マウスを接続して、スイッチで切り替えテスト。
結果は、OKで、スイッチを切り替えることで、音声の外部出力と、マウスが入れ替わり、期待した通りの挙動になりました。
ただ、少しだけトラブルがあり、半田処理が奇麗にできてないとノイズがのるようで、半田処理を見直して改善しています。
クルマのスイッチカバーを加工
メジャーで測って、中央の位置に、センターポンチ的に軽く穴をあけて、ドリルを固定して穴あけ。
スイッチを内部に嵌め込むので、干渉しそうな内部の突起物をニッパでカット。
大きいサイズのドリルがないので、半田ごてで少しずつ溶かして穴を広げていきます。
(余り良くないやり方なので、真似しない方がいいですw)
半田の先端は、ティッシュペーパーでこまめに汚れをふき取りながら作業しました。
穴を広げすぎると失敗するので少しずつ広げて、スイッチぐらいの大きさになれば、ネジを回して嵌め込んで、干渉してる部分を確認して少しずつ削っていきます。
慎重に、やや時間をかけてなんとか完成。
最後に、再度接続してみて最終チェック。
結果は動作問題なく、OKでした。
車内に取り付け
配線処理はもう完了してるので、空いてるスイッチパネルの中にコードを差し込むだけなので簡単です。
USBケーブルが、運転席下のカバー部分から少し飛び出すぐらいの長さなので、コードの脱着はしやすいです。
配線が、届くかどうか不安でしたが、奇跡的に丁度いい長さで、上手くいきました。
実際に取り付けた写真。
スイッチのレバーを上にすると「USBスピーカー」で、下にすると「カーオーディオ」からLei05の音声が流れます。
使用後の問題点
USBスピーカー側は問題ないのですが、「USB オーディオ インターフェース SB-PLAY3」の方は、アナログでカーオーディオと接続したのもあって、かなりノイズを拾います。
結構、耳障りなぐらいノイズを拾うので、ノイズフィルターを付ければ解消するかと思い、アマゾンで売られている安価な物を付けてみましたが、フィルター能力が強すぎるのか、音が出なくなり、失敗しています。
折角、切り替え用のスイッチまで作ったのですが、実際は、USBスピーカーのみ使用してるのが現状です。
ノイズ対策に関しては、またゆとりが出来たら考えようとは思っています。
「USB-DAC(SB-PLAY3)」と「USBスピーカー(MS-P08UWH)」の切り替え問題
SB-PLAY3⇒USBスピーカーの音量問題
USB-DAC(SB-PLAY3)から、USBスピーカーに切り替える際、Lei05側の音量をMAXにしてると、USBスピーカーの音量がMAXになるので、切替前に、音量を少し下げる必要があります。
下げ忘れた場合は、USBスピーカーのボリュームがマックス状態ので注意。
スイッチ切り替え時には、再起動が必要
スイッチを切り替えて、少し待つと音声が切り替わりますが、動かない場合は、Lei05の再起動が必要になります。
Lei05(Android OS)側で、サウンドデバイスの切り替えがうまく出来てない為。
ノイズ問題
上記でも書きましたが、車内の環境によってはノイズがのります。
ノイズ問題解決の為、USBスイッチの配線を、一旦見直して、[D+][D-]を切り替えるように変更したところ、軽減しましたが、車内環境によってノイズの聞こえ方は変わってくると思います。
SB-PLAY3のマイクは、使えない
別記事でも書いていますが「SB-PLAY3」のマイク端子は、現在の頃使用する方法が見つかってないので使用できません。
まとめ
やや難点はありますが、当初予定してた環境ができたので、一応、満足しています。
USBスピーカーの方は、ノイズがほぼないので、音が曇ってるとはいえ、クリアに聞こえます。
ぶっちゃけ、自作のスイッチまで作らずに、USBスピーカーだけでよかったんじゃないかとは思います。
USB-OTGを使って、音声外部環境を作る場合は、個人的には、USBスピーカーがおすすめです。
配線がシンプルで、ノイズに悩まされなくて済みます。
外部スピーカーを、ダッシュボードか、どこかに取り付ける必要があるので、そういうのが嫌な人は、USB-DACの方がいいかもですが…。
ほかのUSB-DACなども試してみたい気がしますが、Lei05の音声外部出力環境作成は、これで、一旦終了しています。
今年の10月1日に、音声外部環境を制作して、その後、現在(2021/10/26)まで、使用していますが、USB-HUBの接触不良か、性能の問題だと思いますが、稀に認識にしない場合がありますが、ケーブルを差しなおすと認識して使用できるようになっています。
USB-HUBは、運転席横のスペースに両面テープで固定して、その他のUSBデバイスの脱着が出来るように変更しています。
現在は、「USBスピーカー(MS-P08UWH)」「USB-DAC(SB-PLAY3)」「トラックボール(M-RT1DRBK)」という組み合わせで使用中です。
一度だけ、USB-OTGの接触不良に関するトラブルに悩みましたが、それに関してはまた別の記事で書く予定です。