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Lei05 USB切替スイッチ自作(1)

「Lei05」音声 外部出力用 切り替えスイッチを自作(Part.01)

以前、Lei05の音声外部出力用の切り替えスイッチを自作したのですが、その時の記事の記録メモです。

「USBスピーカー」と「USB-DAC」を同時に使用できないので、スイッチを自作して切り替えようという内容です。

※記事が長くなったので、パートを2つに分けました。

 

 

スイッチ自作の目的

 

別の記事で紹介した、「USBスピーカー(MS-P08UWH)」と「USB-DAC(SB-PLAY3)」の2つを車内で切り替えて使用できないかと考えて、USBデバイスの切り替えスイッチを自作してみました。

2つを同時に使用する事が出来ないので、使用する場合はどちらか1つのみになります。

USBの切り替えスイッチの自作に関しては、ほぼ素人で簡単なUSBの仕様しか理解していない状態で、実験的にやってるところが多いので、余り情報を鵜吞みにせず、ネタ的に参考にされてください。

自作してみて分かった情報や、問題点なども紹介する予定です。

 

スイッチの取付場所

 

最初に、取付場所を何処にするか考えて、クルマのスイッチパネルの1つに空きがあったので、ここに自作のスイッチを取り付けます。

クルマの車種によって、スイッチパネルのサイズが異なるので、もし何らかのスイッチ増設する場合は、サイズや車に対応してるかどうかにご注意ください。

 

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(取付場所)
Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(取付場所)

 

「Lei05」音声切り替えスイッチ(配線図)

 

USB 切り替え器:配線図(1)

最初に考えたのは、本当に単純なスイッチで、「赤、黒、緑、白」の4つの配線を全部繋ぎ変えるという物。

本来はこれが一番いいのですが、4つ全部繋ぐスイッチを作るのが面倒なのが難点。

 

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図1)
Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図1)

 

USB 切り替え器:配線図(2)

別パータンで、電源は共通でいいので、通信用の[D+][D-]だけ繋ぎ変える方法。
このタイプで運用してる人を見かけましたが問題なさそうです。

これの問題点は、使わない機器にも電源が入ったままで通信待ち状態で待機してることで、例えば、光学式マウスでいうと、2つのマウスの赤外線ランプがついてるけど、片方は通信待ちで待機してる事など。

わずかとはいえ、消費電力が増えるのが問題点。

 

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図2)
Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図2)

 

USB 切り替え器:配線図(3)

もっとシンプルに配線できないかと考えたのが、赤[5V]だけ繋ぎ変える方法。
多分、赤だけでいいじゃないかと思い、これで試作ケーブルを制作して動作検証してみました。

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図3)
Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図3)

 

■配線図(3) コードを自作

実験的に USBの延長コード(2本)をカットして、簡易的な切り替えスイッチを自作してみます。

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図3)コード自作
(配線図3)コード自作 ※USBケーブル

 

「赤、黒、緑、白」4つの配線が見えたら、配線図通りに半田付けします。
今回は、「赤」だけ切り替えるので、赤色のコードをカットして、コードを延長し先端をギボシ加工してみます。

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図3)コード自作
(配線図3)コード自作 ※半田処理

ギボシ加工して完成。

先端の「ギボシ(メス)」と「ギボシ(オス)」の2つを、繋ぎ変えることで、2つのUSBデバイスを切り替える仕組みです。

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図3)コード自作
(配線図3)コード自作 ※完成品

 

■配線図(3) 動作検証

写真を撮ってないのですが、2台のUSBマウスを接続して、ギボシ端子を繋ぎ変えることで「Lei05」やパソコン」で動作しました。

これで完成したと思ったのですが、無線マウスで試したところ、2つとも動かないことが分かり、たまに動いたりして、動作が安定しな事が判明

ネットを見て、自作してる人でも、この配線を試してる方は、いなかったのでよくないつなぎ方なのだと思います。

電源は、片方しか入らない仕様なので、一見問題なさそうに見えますが、「緑[D+]」と「白[D-]」の配線は、両方ともつながったままの状態なので、使用機器によっては、干渉を起こして、動かないみたいです。

「緑[D+]」と「白[D-]」が繋がったまま、電源だけを繋ぎ変える手法はよくないみたいです。

 

USB 切り替え器:配線図(4)

配線図(3)では問題ありそうなので、別パターンを作成。

今度は、「赤」と「緑」の2つを繋ぎ変えるパターンで、電源側と、通信側のどちらも「+」側を繋ぎ変えるやり方。

 

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図4)
Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図4)

 

■配線図(4) コードを自作

配線図3で作成したコードと同じ要領で、作成して完成したのが以下のコード。

本来はコードの色と同じ緑色を使いたかったのですが、手持ちになかったので、黒色のコードで代用(GNDに見えるので紛らわしい)。

 

Lei05 音声切り替えスイッチ 自作(配線図4)コード自作
(配線図4)コード自作 ※完成品

■配線図(4) 動作検証

配線図の説明でも書きましたが、電源用[+]と通信用[+]の両方とも[+]側をカットして繋ぎ変えるような仕様です。

同じ色で紛らわしいので、わかりやすいように白色のコードの方の配線には、養生テープを巻いて判別できるようにしておきました。

テープを巻いてる方を2つ繋ぐと、白色で繋がり、そうでない方を2つ繋ぐと、黒色で繋がる仕様です。

気になる結果はというと、無線マウスも動くようになりました。

やはり、2つの機器の[D+][D-]が繋がったまま電源だけ変える方式が良くなかったみたいです。

ただ、その他のUSB機器と接続テストしたところ、一部の物で問題が発生しています。

 

■配線図(4)の問題

コード完成後、色々なUSBデバイスを繋いで動作テストをしたところ、通信精度を求められるような機器、主に高速通信をするようなUSB機器を接続したところ、エラーが出て使用できないことがわかりました。

USBケーブル内の「赤、緑、白、黒」の4色のコードは、長さを極力そろえる必要があるようです。

長さが異なると、接続時や、通信時に障害が出るようなので、極力コードの長さは揃えた方がいいようです。

自作ケーブルでは、「赤」と「緑」の2色のコードを延長して、先端をギボシ加工し、スイッチ側も同様の加工を施して、脱着可能な方式にする予定でしたが、USBケーブルの仕様上の問題もあり、コードを延長せず、直接スイッチに半田付けする方式へ変更しています。

■配線図(4)の問題 ※追記※

スイッチ完成後、実際に車載して運用してみて分かったのですが、この接続方法の場合、車内のノイズを結構拾うことがわかっています。(車内環境によってノイズを拾わないケースもあるかもですが…)

その為、ノイズ問題まで考えると、配線図1のような、すべての配線を切り替える方式の方がいいかもしれません

 

 

2つの配線を切り替えるスイッチ

 

配線図と、動作検証が出来たので、今度は、コードに取り付ける、スイッチを調べてみました。

2つの回路のスイッチを同時に切り替える為には『DPDTスイッチ(2極双投スイッチ)』という物を使えば、実現できるようで、これを購入してみました。

 

双極双投(DPDT)スイッチの図面
双極双投(DPDT)スイッチの構造

双極、双投、またはDPDTスイッチでは、この単一スイッチが制御する両方の2つの回路があり、両スイッチには間を切り替える2つの接点があります。SPST、SPDT、DPST、DPDTは最も一般的なスイッチ構成ですが、スイッチのポール数とスロー数の制限は理論上ありません。問題を簡素化するために、2つ以上の極またはスローがある場合、頭字語は「S」または「D」の代わりに数字を使用します。例えば、3つのポールと6つのスローを提供するスイッチは、メーカーによって3P6Tスイッチとして販売されていることが多いでしょう。5つのスローを持つ単極は、SP5Tと記載することができます。この命名法はかなり一般的ですので、この用語とその表現の両方を確実に理解することは、アプリケーションに最適なスイッチを選択する上で非常に重要です。

スイッチの基礎 Ryan Smoot/著(CUI Devices)より引用

 注意点としては、対応アンペア数で、2A以上に対応しているかどうか。

車用のスイッチで、双極双投(DPDT)スイッチは、恐らくないかもしれませんので、スイッチを自分で加工して取り付ける必要があると思います。

自分で加工して取り付ける場合は、サイズが合わないと取付できませんのでその辺りも注意が必要です。

 

USB 規格上の問題

コード制作前や、制作後、USBの切り替えスイッチを自作されてる方の情報をネット調べてて、わかったのですが、USBの規格上、最初に電源が入り、次に通信処理を少し遅れて行う事が望ましいらしいです。

 1.赤[5V]と黒[GND]が最初に繋がりUSB機器に電力が供給される

 2.少し遅れて、緑[D+]、白[D-]が繋がり、通信処理が始まる

 ※逆をやると機器の故障に繋がるのでよくないとか?

ということは、USB関連の周辺機器が、内部で、上記の遅延処理をしてるのかというとそうでもないらしくて、じゃあ、どうやってるのかというと、答えはすごくシンプルで、オス側のUSBコネクターの中を覗き込むとわかるのですが、

 コネクタの中の左右の配線が、赤、黒で[5V][GND]なのですが、この2つだけ配線が長く加工され、中央の2つ「D+」[D-]は、短くなるように作られています。

結果的に普通にUSBコードを差し込むと、先に繋がるのが両端の[5V][GND]で、次に[D+][D-]が遅れて繋がる仕組みになってるようです。

手持ちのUSBコネクタの写真ですが、中をのぞき込むと確かにそういう風に作られていました。

USBコネクタ(オス)仕組み
USBコネクタ(オス)仕組み

 

ここで問題なのは、今回のようなUSBの自作スイッチを作る場合、自分が作ったような配線でスイッチをつけると、当然ですが、[5V][GND]と[D+][D-]が同時に繋がりますので、USBの規格上は、よろしくない仕様のスイッチが出来上がります。

時間差で、[D+][D-]だけ遅れて繋がるような回路を作れば問題ないですが。。

後で気づきましたが、クルマの電気関係でよく使われている、リレーを使うとこの問題を解消できるかもです。

自分が今回作ったようなスイッチを自作されてる方がいて、その辺の問題を懸念してるみたいですが、実際に長年使ってみてトラブルを経験したということはないようです。

今日作った配線で、先に、[D+]の方を繋いでから、[5V]を繋いでみましたが、特に問題は見られなかったです。

完全に、自己責任ですが、もし問題があった場合にはその時に対処する形で、このまま運用してみる予定です。

 

今回はここまで・・・

 

記事が長くなったので、今回はここまでにします。

次の記事で、実際にスイッチを作成して、車内に取り付け作業まで行う予定です。

「Lei05」で「USB-OTGケーブル」を使う方法同様に、USB切り替えスイッチの自作に関しても、参考にされる場合は、自己責任でお願いいたします。

Lei05で、USB-OTGケーブルを使用する方法は、Yupiteruの公式のマニュアルや、Yupiteru公式サイトに記載がなく、推奨されていない方法の為、Lei05に故障のリスクが伴いますので、もし試される場合は自己責任でお願いいたします。

USB-OTGを使用してLei05 が故障した場合、メーカー保証が受けられない恐れもありますのでご注意ください。

『USB-OTG』を使ったLei05のカスタムに関する注意点

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